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屋久杉の生木(せいぼく)とは?|屋久杉の専門情報|グラクセン
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土埋木って何?|屋久杉の専門情報|グラクセン
現在販売されている屋久杉は、土埋木(どまいぼく)と生木(せいぼく)の2つに分けられます。
今回はこの土埋木について、ご説明していきます。
『土埋木って言うぐらいだから、土に埋まってたんじゃないの?』
そう思われる方も多数いらっしゃいます。
確かに、楠やケヤキなどの木材で土中に埋まっていたものは、土埋木や神代(じんだい)と呼ばれています。
ところが、屋久杉の場合は、それらとは若干意味が異なります。
屋久杉に使われる、土埋木という言葉。
それは、江戸時代に伐採された屋久杉が搬出されず、そのまま土の上に放置された倒木を指します。
決して、土中に埋まっていたから付けられた名前ではないんですね。
江戸時代に遡りますが、山師の人々は山の生木を伐って主に家屋の屋根の材料として使っていたと言われています。
今のようにトロッコ道やヘリコプターなど無い時代ですから麓に近い場所から順に伐採し始めました。
ところが、伐っても大き過ぎて麓まで降ろせない木は、伐り倒したまま放置されてしまいました。
全て人力で搬出していたので、限界があるのは当然ですね。
搬出する際は、平木といって大きな丸太を小さな長方形サイズに切り分けていたとはいえ、高低差の激しい山を担いで搬出するのは至難とも言えます。
大きな屋久杉を小割にして運搬していたこれらの土埋木が1923年に完成したトロッコ道や、1985年頃から始まったヘリ集材など搬出手段が増えた事によって積極的に市場へ持ち出されるようになりました。
山に生えている屋久杉を伐採することが禁じられたいま、市場に流通している屋久杉は土埋木が中心となっているのです。
搬出しづらい場所に多く残る土埋木
(山中深い場所の谷にて)土埋木は、薩摩の残し木とも言われ、昔の人たちが残した貴重な財産です。
土埋木となった屋久杉は、伐られた後も成長を続けています。地面から豊富な水分を吸収して全身を苔で覆い、保湿力を高めているのです。
当然ながら芯が腐り、空洞となった丸太もありますが、その生命力の強さは他の木材とは比較出来ません。
伐採後、数十年以上経過しても腐らず残る様子また、切り倒された切り株の上から新たな杉の芽が育ち、次の世代の杉の土台になっているものも数多く発見されています。
これらを、切り株更新と言います。
切り株から新たな芽が生育する様子屋久杉は針葉樹の杉科ですので通常は、真っ直ぐ伸びていきます。しかし、その中には真っ直ぐ育たず、曲がった屋久杉も多数存在していました。
これら屋久杉は平木への加工が向かなかったため山に放置されたと言われています。
そして、この放置された屋久杉が“土埋木”として現在も取引されています。
競りの様子(土埋木) 土埋木にのみ打たれる刻印とても長い歴史を経て、いま皆様の手元に屋久杉の商品があることは奇跡に近いですね。
そして、土埋木と生木の最も違う点として、土埋木は黄土色が強く、生木は白い木肌をしています。
色味は全く違うため、すぐに判断できるかと思います。
量としては土埋木が圧倒的に多いです。
屋久杉の一枚板テーブルや飾り棚などの家具、屋久杉の壺や香炉などの工芸品など。
数多くが商品として存在していますが、皆様が屋久杉の商品を手にする時に、こういった背景を知っていると更に愛着が深くなることと思います。
皆様と屋久杉に、良いご縁がありますように!
心より願っています。
商品一覧は、こちらから
先日の、土埋木の記事でも触れましたが、
市場で流通し、販売される屋久杉は、土埋木(どまいぼく)と生木(せいぼく)の2種類に分けられます。
生木は、土埋木とは違い、立ち木を伐採して搬出したものを指します。
立ち木の伐採が認可されていた頃で、尚且つ巨木を搬出可能にするためのトロッコなどの機械や手段が増えた際に積極的に生木は市場に出ていました。
しかし、伐採期間も短く、大きいものは当然運び出せないため生木は希少価値が非常に高いです。
そんな生木と土埋木の見た目の違いは、一目瞭然です。
屋久杉の生木一枚板 土埋木の屋久杉一枚板生木は白〜薄紅色の木肌、土埋木は黄土色の木肌をしています。
また、生木の場合は、白太(しらた)が白く、耳がきちんと残っているケースが多いです。
この点が土埋木とは大きく異なります。
生木は赤みを帯びる土埋木は、品によっては紫色や緑色に近い深く艶やかな色味が魅力的です。自然風化によって浮き出る表情が人工的には全く作り出せない自然美を育んでいます。
どちらの品も、知れば知るほど魅了される歴史があります。
屋久杉の一枚板テーブルなどの家具や工芸品を購入される際の一つの豆知識として、ぜひご活用頂ければ幸いです。
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