日本初の世界自然遺産・屋久島には樹齢2,000年を超える屋久杉が幾つも発見されています。
最も有名なのが“縄文杉”でしょう。
縄文杉は、樹齢7,200年という説もありますが、後部の空洞から採取した試料の科学的計測では2,170年となっています。
しかし、中心部ではないので、樹齢は3,000年を超えるであろうといったところで推論の域を出ていません。樹齢7,200年の説を否定する根拠もないということですね。
そんな縄文杉の樹齢には大変な驚きがありますが、世界には縄文杉を上回る樹齢の樹々があるので、世界的に長寿とされる木をみていきたいと思います。
1.アメリカ.ユタ州 『パンド』 ポプラの群生 樹齢約80,000年
米国ユタ州南中部のコロラド高原西側、フィッシュレイク国有森林の中で43ヘクタールもの広大な敷地に生えているポプラの大群生(通称『パンド』)。
巨大な地下空間で根がひとつに繋がっているとされるパンドは、約8万年前に根を生やし始めたそうで、最も古い生物の一つに数えられています。
8万年前というだけでも果てしなく遠い存在ですが、この群生の総重量は6615トンにも及ぶと計算されているため、地球上で最も重い生物としても知られています。
2.スウェーデン ドイツトウヒ 樹齢約9,550年
世界最古の生きた樹木と呼ばれる、こちらのドイツトウヒは樹齢9,550年と推定されています。
スウェーデンのウメオ大学生態環境科学学部の研究チームによると「外皮は古代のものではないが、根は9,550年間にわたって成長してきた」という。
樹齢の測定には放射性炭素年代測定法が用いられ、大変信用できる樹齢結果といえます。
研究チームは約1万1,000年前の最後の氷河期を踏まえて、「スウェーデンで9,550年前より古い樹が存在することは不可能だろう」と結論づけています。
3.アメリカ.カリフォルニア州 ブリスルコーンパイン 『メトシェラ』 樹齢約4,765年
樹齢4,765年と推定される『メトシェラ』は旧約聖書に登場し、969歳まで生きた人物メトシェラにちなんで名付けられた樹です。
標高3300mの位置に生え夏は25度、冬は-30度の極寒のなかで生育している。37年にわたり研究してきた米国森林局の担当者パティ・ウェルズさんによると長寿の秘訣は、過酷な環境下で育まれたものだそうです。
過酷な環境で育つことで、樹脂が豊富になり害虫やキノコの害にあわず、ゆっくりと成長し、酸素が少ないため山火事などの危険に見舞われる可能性が低いことも要因とされています。
4.日本.屋久島 『縄文杉』 樹齢約2,700~7,200年
鹿児島県熊毛郡屋久島町(屋久島)に自生する最大級の屋久杉です。
幹周り16.4m、高さ25.3mにもなる縄文杉は1966年、屋久町役場の観光課長・岩川貞次氏により発見され広く紹介されました。
1976年、九州大学工学部の真鍋大覚助教授により、周囲の樹木の年輪測定、幹周の大きさなどから、樹齢7,000年以上と推定され話題になりましたが、その後の調査で外側の若い木の部分の年代測定では樹齢約2,700年と判定された(芯部の古木は樹体保護のため未調査)。
標高1300mほどで、花崗岩に自生し土壌が豊かではなく、極寒の冬も訪れる厳しい環境にも関わらず日本では最長寿の動植物とされています。その秘訣は、木に含まれる樹脂量の豊富さと多湿な環境に恵まれていることが挙げられています。
5.イラン イトスギ 樹齢約4,000~4,500年
イラン中部ヤズド州内アバルクーにある、このイトスギの樹齢は4,000年以上と推定されています。
幹周り11.5m、高さ25mのとても大きな巨樹で、イランの国定記念物に指定されています。
諸説ありますが、このイトスギは預言者ゾロアスターによって植樹されたといわれている由緒ある樹です。
また、イタリアの著名な旅行家マルコ・ポーロが、旅行記「東方見聞録」の中で、このイトスギについて記述していることでも有名です。
6.チリ パタゴニアヒバ 樹齢3,637年
アルゼンチンとチリにまたがるアンデス山脈原産の針葉樹です。
1993年の学術研究結果によると、樹齢3620年と判明しました。
高さ45mで、幹周りりは1年に1㎜しか成長しない大変成長の遅い樹です。
19世紀ごろにはもっと高寿命の樹々もあったそうですが、ほとんどが伐採によって切られてしまったそうです。
チャールズ・ダーウィンが残した記録によれば、それらの最大個体は全長70mに近く、幹周りは直径12.6mにも達したということで世界でも稀にみる巨木だったことが伺えます。
7.イギリス.北ウェールズ イチイ 樹齢約2,000~3,000年
イギリス北ウェールズの教会の中庭に生えている巨樹です。
樹齢は4000年ほどと推測されていますが、現在もなお成長し続けています。
本体の樹齢を明らかにできる樹の中央の芯材が無くなっていることから、専門家によって樹齢の推察には議論が分かれているのが現状です。ただ、最新の調査では若くても2,000年程度らしいという結果が出ています。
いずれにしてもヨーロッパで最も古い樹の一つであるのは間違いないようです。
根本の幹の周囲は10.75mあり、その稀少性から2002年、エリザベス2世の即位50周年を記念して、この木はイギリスの国樹50選に認定されています。
8.アメリカ.フロリダ州 『セネター』イトスギ 樹齢約3,500年
アメリカ、フロリダ州ビックツリーパークに立つ巨木です。
「The Senator(上院議員)」の愛称で親しまれてきましたが、残念なことに、2012年に放火魔によって樹の大部分が崩壊してしまいましたが、現在も生きています。
樹齢はおよそ3,500年と言われており、放火前の調査によると高さ38m、幹周り5.3mでした。
大昔より、インディアンの間で長年ランドマークとして役立ってきた巨樹。ハリケーンの多いエリアのため、幾度となく強風に煽られてきたのですが現在は高さ6mほどまで短くなっているそうです。
9.ギリシャ.クレタ島 『ヴォーヴェス』 オリーブの木 樹齢約3,000年
地中海に浮かぶギリシャの島、クレタ島に育つオリーブの樹です。
樹齢2,000年以上は確定していますが、3,000年~5,500年まで様々な推測がされている巨樹です。正確な樹齢は定かではありませんが、推定3,000年というところが専門家の結論です。
樹齢もさることながら、さらに驚くべきことにいまだにオリーブの実が毎年育っており、この樹から採れるオリーブは大変価値が高く、高値で取引されているそうです。
オリーブといえば、あまり水分がなくても育つため干ばつや菌に強く、耐火性に優れているので長寿の巨樹が多いのが特徴です。このヴォーヴェスも地中海で最も長寿な7本のオリーブの樹の一つです。
直径は4.6m、高さは12.5mになるそうです。
10.アメリカ.カリフォルニア州 セコイア『シャーマン将軍の樹』樹齢約2,300~2,700歳
カリフォルニア州にあるセコイア国立公園内に生えているセコイアデンドロンの巨木(シャーマン将軍の樹)は、樹齢2,300~2,700年とされるアメリカ随一の巨樹です。
現存する巨樹のなかで、最も大きな木(体積換算:1487m3)であり、最も大きな生命体として非常に有名です。
その高さは83.8m、直径7.7m、幹周りは31.1mに達します。
2006年に長さ30mの木の枝が折れて、この木を囲っていたフェンスが破壊されたが、樹木自体に健康上の問題はなく、現在も成長を続けています。
名前の由来は、シャーマン将軍という米国南北戦争時の北軍の総司令官がこの樹に住み、この地を守っているとされることから名づけられたそう。
11.イタリア.シチリア島 『ハンドレッドホース』 クリの木 樹齢約3,000年
世界で一番長寿な栗の木で、文献によると幹周り57.9mもある巨木です。かつては幹周りが最も太い樹としてギネスにも認定されていたそうです。
シチリア島カターニャにあるエトナ火山から約9㎞離れた位置に生えています。
『ハンドレッドホース(馬百頭の栗の木)』という名前は、大昔にアラゴン王国ジョヴァンナ女王と騎手100人一行が嵐の中、この樹の下に避難したとの伝説に由来します。
18~19世紀にかけて、数多くの旅人や作家が歌や本のなかで、この樹について語っており、2008年5月18日にユネスコにより「平和の文化」シンボルとして位置づけられた正真正銘の天然遺跡です。
欧州で最大・最古の樹のひとつであり、現在は文化・自然財保護計画の対象となっています。
どれも凄く長寿命な巨樹ばかりでしたが、どの樹が一番印象的でしたか?
個人的には、世界の長寿命の樹の中に日本の縄文杉が入っているのが誇らしい気分です。
そして、時代を越えて昔の人達も同じ景色を見ていたと思うと感慨深いものがありますよね。巨樹が癒しや憩いの場になっていたと思うと、身近にある自然をより大切に思うようになりました。
これからも取り扱わせていただく商品も大切に、皆さまの元にお届けしていきます。
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日本初の世界自然遺産・屋久島には樹齢2,000年を超える屋久杉が幾つも発見されています。
最も有名なのが“縄文杉”でしょう。
縄文杉は、樹齢7,200年という説もありますが、後部の空洞から採取した試料の科学的計測では2,170年となっています。
しかし、中心部ではないので、樹齢は3,000年を超えるであろうといったところで推論の域を出ていません。樹齢7,200年の説を否定する根拠もないということですね。
そんな縄文杉の樹齢には大変な驚きがありますが、世界には縄文杉を上回る樹齢の樹々があるので、世界的に長寿とされる木をみていきたいと思います。
1.アメリカ.ユタ州 『パンド』 ポプラの群生 樹齢約80,000年
米国ユタ州南中部のコロラド高原西側、フィッシュレイク国有森林の中で43ヘクタールもの広大な敷地に生えているポプラの大群生(通称『パンド』)。
巨大な地下空間で根がひとつに繋がっているとされるパンドは、約8万年前に根を生やし始めたそうで、最も古い生物の一つに数えられています。
8万年前というだけでも果てしなく遠い存在ですが、この群生の総重量は6615トンにも及ぶと計算されているため、地球上で最も重い生物としても知られています。
2.スウェーデン ドイツトウヒ 樹齢約9,550年
世界最古の生きた樹木と呼ばれる、こちらのドイツトウヒは樹齢9,550年と推定されています。
スウェーデンのウメオ大学生態環境科学学部の研究チームによると「外皮は古代のものではないが、根は9,550年間にわたって成長してきた」という。
樹齢の測定には放射性炭素年代測定法が用いられ、大変信用できる樹齢結果といえます。
研究チームは約1万1,000年前の最後の氷河期を踏まえて、「スウェーデンで9,550年前より古い樹が存在することは不可能だろう」と結論づけています。
3.アメリカ.カリフォルニア州 ブリスルコーンパイン 『メトシェラ』 樹齢約4,765年
樹齢4,765年と推定される『メトシェラ』は旧約聖書に登場し、969歳まで生きた人物メトシェラにちなんで名付けられた樹です。
標高3300mの位置に生え夏は25度、冬は-30度の極寒のなかで生育している。37年にわたり研究してきた米国森林局の担当者パティ・ウェルズさんによると長寿の秘訣は、過酷な環境下で育まれたものだそうです。
過酷な環境で育つことで、樹脂が豊富になり害虫やキノコの害にあわず、ゆっくりと成長し、酸素が少ないため山火事などの危険に見舞われる可能性が低いことも要因とされています。
4.日本.屋久島 『縄文杉』 樹齢約2,700~7,200年
鹿児島県熊毛郡屋久島町(屋久島)に自生する最大級の屋久杉です。
幹周り16.4m、高さ25.3mにもなる縄文杉は1966年、屋久町役場の観光課長・岩川貞次氏により発見され広く紹介されました。
1976年、九州大学工学部の真鍋大覚助教授により、周囲の樹木の年輪測定、幹周の大きさなどから、樹齢7,000年以上と推定され話題になりましたが、その後の調査で外側の若い木の部分の年代測定では樹齢約2,700年と判定された(芯部の古木は樹体保護のため未調査)。
標高1300mほどで、花崗岩に自生し土壌が豊かではなく、極寒の冬も訪れる厳しい環境にも関わらず日本では最長寿の動植物とされています。その秘訣は、木に含まれる樹脂量の豊富さと多湿な環境に恵まれていることが挙げられています。
5.イラン イトスギ 樹齢約4,000~4,500年
イラン中部ヤズド州内アバルクーにある、このイトスギの樹齢は4,000年以上と推定されています。
幹周り11.5m、高さ25mのとても大きな巨樹で、イランの国定記念物に指定されています。
諸説ありますが、このイトスギは預言者ゾロアスターによって植樹されたといわれている由緒ある樹です。
また、イタリアの著名な旅行家マルコ・ポーロが、旅行記「東方見聞録」の中で、このイトスギについて記述していることでも有名です。
6.チリ パタゴニアヒバ 樹齢3,637年
アルゼンチンとチリにまたがるアンデス山脈原産の針葉樹です。
1993年の学術研究結果によると、樹齢3620年と判明しました。
高さ45mで、幹周りりは1年に1㎜しか成長しない大変成長の遅い樹です。
19世紀ごろにはもっと高寿命の樹々もあったそうですが、ほとんどが伐採によって切られてしまったそうです。
チャールズ・ダーウィンが残した記録によれば、それらの最大個体は全長70mに近く、幹周りは直径12.6mにも達したということで世界でも稀にみる巨木だったことが伺えます。
7.イギリス.北ウェールズ イチイ 樹齢約2,000~3,000年
イギリス北ウェールズの教会の中庭に生えている巨樹です。
樹齢は4000年ほどと推測されていますが、現在もなお成長し続けています。
本体の樹齢を明らかにできる樹の中央の芯材が無くなっていることから、専門家によって樹齢の推察には議論が分かれているのが現状です。ただ、最新の調査では若くても2,000年程度らしいという結果が出ています。
いずれにしてもヨーロッパで最も古い樹の一つであるのは間違いないようです。
根本の幹の周囲は10.75mあり、その稀少性から2002年、エリザベス2世の即位50周年を記念して、この木はイギリスの国樹50選に認定されています。
8.アメリカ.フロリダ州 『セネター』イトスギ 樹齢約3,500年
アメリカ、フロリダ州ビックツリーパークに立つ巨木です。
「The Senator(上院議員)」の愛称で親しまれてきましたが、残念なことに、2012年に放火魔によって樹の大部分が崩壊してしまいましたが、現在も生きています。
樹齢はおよそ3,500年と言われており、放火前の調査によると高さ38m、幹周り5.3mでした。
大昔より、インディアンの間で長年ランドマークとして役立ってきた巨樹。ハリケーンの多いエリアのため、幾度となく強風に煽られてきたのですが現在は高さ6mほどまで短くなっているそうです。
9.ギリシャ.クレタ島 『ヴォーヴェス』 オリーブの木 樹齢約3,000年
地中海に浮かぶギリシャの島、クレタ島に育つオリーブの樹です。
樹齢2,000年以上は確定していますが、3,000年~5,500年まで様々な推測がされている巨樹です。正確な樹齢は定かではありませんが、推定3,000年というところが専門家の結論です。
樹齢もさることながら、さらに驚くべきことにいまだにオリーブの実が毎年育っており、この樹から採れるオリーブは大変価値が高く、高値で取引されているそうです。
オリーブといえば、あまり水分がなくても育つため干ばつや菌に強く、耐火性に優れているので長寿の巨樹が多いのが特徴です。このヴォーヴェスも地中海で最も長寿な7本のオリーブの樹の一つです。
直径は4.6m、高さは12.5mになるそうです。
10.アメリカ.カリフォルニア州 セコイア『シャーマン将軍の樹』樹齢約2,300~2,700歳
カリフォルニア州にあるセコイア国立公園内に生えているセコイアデンドロンの巨木(シャーマン将軍の樹)は、樹齢2,300~2,700年とされるアメリカ随一の巨樹です。
現存する巨樹のなかで、最も大きな木(体積換算:1487m3)であり、最も大きな生命体として非常に有名です。
その高さは83.8m、直径7.7m、幹周りは31.1mに達します。
2006年に長さ30mの木の枝が折れて、この木を囲っていたフェンスが破壊されたが、樹木自体に健康上の問題はなく、現在も成長を続けています。
名前の由来は、シャーマン将軍という米国南北戦争時の北軍の総司令官がこの樹に住み、この地を守っているとされることから名づけられたそう。
11.イタリア.シチリア島 『ハンドレッドホース』 クリの木 樹齢約3,000年
世界で一番長寿な栗の木で、文献によると幹周り57.9mもある巨木です。かつては幹周りが最も太い樹としてギネスにも認定されていたそうです。
シチリア島カターニャにあるエトナ火山から約9㎞離れた位置に生えています。
『ハンドレッドホース(馬百頭の栗の木)』という名前は、大昔にアラゴン王国ジョヴァンナ女王と騎手100人一行が嵐の中、この樹の下に避難したとの伝説に由来します。
18~19世紀にかけて、数多くの旅人や作家が歌や本のなかで、この樹について語っており、2008年5月18日にユネスコにより「平和の文化」シンボルとして位置づけられた正真正銘の天然遺跡です。
欧州で最大・最古の樹のひとつであり、現在は文化・自然財保護計画の対象となっています。
どれも凄く長寿命な巨樹ばかりでしたが、どの樹が一番印象的でしたか?
個人的には、世界の長寿命の樹の中に日本の縄文杉が入っているのが誇らしい気分です。
そして、時代を越えて昔の人達も同じ景色を見ていたと思うと感慨深いものがありますよね。巨樹が癒しや憩いの場になっていたと思うと、身近にある自然をより大切に思うようになりました。
これからも取り扱わせていただく商品も大切に、皆さまの元にお届けしていきます。
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