2021.12.13

青島上之山神社の大ケヤキ|一枚板紹介

先日ご紹介した大ケヤキの一枚板。

(巨樹が銘木一枚板に生まれ変わるまで_青島上之山神社の大ケヤキ)

厚さ33cmと厚板だった一枚板を3枚に製材し、展示する中で三兄弟が其々異なる魅力を発揮していることを実感いたしました。

今回は、その3兄弟の木目の違い、それぞれの見どころをお伝えできればと思っております。

 

まずは、3枚の比較写真

1枚目
2枚目
3枚目

 

其々の一枚板に対し、抱かれる印象は全く異なるものかと思います。

 

1枚目の特徴:威厳と強さ

まず、1枚目の特徴としては、樹皮に最も近いということもあり、“玉杢”がはっきりと出ており、木目の冬目(秋から冬にかけて成長する木目の部分)が濃く、陰影が明瞭です。

そのため、最も迫力と威厳を持ち、強さが全面に出ているのが特徴です。

 

2枚目の特徴:穏やかに包み込む優しさと、威厳ある強さが内在

続いて2枚目は、中央の木目が緩やかで柔らかな印象を感じます。

しかしながら、1枚目同様に外側(耳寄り)は杢が凝縮し、濃さもあり強さを感じます。

耳の形にも強さがあり、瘤のあった部分がそのまま残っているので、ゴツゴツとした拳のようにも見えます。

強さの中に秘めた優しさといった雰囲気でしょうか。

 

3枚目の特徴:ご神木の凄みを表す一枚

3枚目は2枚目の流れを汲み、穏やかな木目が全体に広がっています。この風合いも2枚目と同じくやはり柔和な印象を受けます。巨樹の中心に位置する部位のため、2枚目と比較すると杢の変化が非常に面白く、3枚の中で最も杢の景色が発展しているようです。

また、3枚目の中にも玉杢が見え、最大直径210cmもある巨樹の中心でありながら豊かな景色を見せてくれていることに、ご神木の凄みを感じさせてくれます。

波打っているように見える部分は製材時の名残で、最終的に仕上げる際には研磨で平らになります

 

以上、3枚それぞれの違いと特徴の解説でした。

同じ一本の木から採れた一枚板であっても、これだけ表情に違いがあるのは大変面白く新たな発見にも繋がり、やはり自然は豊かなのだと感じました。

 

ご来店いただくお客様におかれましても、3枚が実は兄弟だということは此方が申し上げない限りは判断できない方も多く、それだけ木が持つ個性が豊かという証ということと思われます。

まさに唯一無二の存在であるケヤキの一枚板。

この木の歴史を紐解いた記事も是非ご覧いただけると幸いです。

⇨ 巨樹が銘木一枚板に生まれ変わるまで_青島上之山神社の大ケヤキ

 

今回の3枚の商品情報は

⇨ 1枚目

⇨ 2枚目

⇨ 3枚目

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