黒柿孔雀杢_床柱003

黒柿の縞模様と孔雀杢の見事な融合を感じる一本です。

直線的な縞模様を配しつつ、中央に広がる孔雀杢の美しさが感じられます。

 

最上部と最下部の縞模様が真っ直ぐ伸び、全体がモードの様な雰囲気を醸しています。

縞模様と孔雀杢の融合によって、素早く動く被写体の一瞬を切り取ったかの様な魅力がこの一本には詰まっているようです。

 

杢は真円ではなく、歪な形が不規則に並び、遠近感で孔雀杢の配列を楽しませてくれています。

 

背面に背割りはなく、全面をお楽しみ頂ける一本です。

サイズ: 縦3030 横145 厚さ145 mm
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【黒柿について】

高貴な品格と、日本特有の景色が詰まった銘木

高貴な品位と、抽象的な世界観を持つ日本の銘木

装飾的な色調は一切持たず、まるで水墨画を描き拡げるかの様な全体感。
抽象的であるため捉え方は自由で、人それぞれ。
それ故、空間全てで客人をもてなす茶室にて重宝されてきました。
古くから日本の高貴な方にも愛されてきた銘木です。
木目の中に、五感を豊かにしてくれる情緒を秘めています。

◆黒柿材の特徴

◆黒柿材の特徴

黒柿という名は、柿の木の木目の中に“黒”が入った時だけの、特別な呼称です。 通常の柿の木は、乳白色に近い木目をしています。
柿の木の立ち姿では黒柿か否か見極めることはできないため、伐採して初めて黒柿と分かるのです。
黒柿となる確率は1000本に1本程度と言われ、黒柿は非常に貴重な存在です。
各種研究機関においても推論の域を出ていませんが、樹齢150年以上の老木にしか黒が出ないことが共通しているため、柿渋の元である“タンニン”が変色し、元々白い樹である柿の木に黒が入るのではないかと考えられています。
また、運良く黒が入っていても全体にまで入っていないことが普通のため、木の上から下まで黒が入っていると希少価値が高いと言えます。
黒柿は乾燥が非常に難しい素材として知られており、貯水場で水に浸けて虫が付かないようにし、その後は10年間ほど藁菰巻にして適度に水分を抜き、乾燥させます。時間と労力と神経を非常に使います。 乾燥手順
日本では新潟、福島など雪深い地域や島根などの中国地方まで局地的に生えています。

【黒柿の歴史】

【黒柿の歴史】 正倉院御物の写真「馬鞍 第4号」参照:https://shosoin.kunaicho.go.jp/treasures/?id=0000010918&index=4

正倉院御物品の中には黒柿製の工芸品が数多く保管されており、古くから黒柿が重宝されていたことが伺えます。
なかには、黒柿で作られた馬の鞍(鞍橋に黒柿を使用)も保管されており、位が高い者しか乗ることが許されていなかったため、聖武天皇ご本人か、もしくは天皇陛下の位に準じた高貴な方がご使用になっていたということで、当時から、黒柿が珍しい存在(=貴重な存在)として認められていたということです。
他にも黒柿を框材(脚)として使用した儀式用の丈の高い机などもあり、素材としての美しさを尊重されていたことが伺えます。

鎌倉・室町時代以降になると臨済宗が力を拡大、建築で䛿書院造が生まれます。
臨済宗宗祖・栄西が広めたとされる「茶」は茶道となり、日本文化の源流がこの時代に発展。
相国寺(京都・臨済宗相国寺派本山)の塔頭のひとつに、総黒柿の書院があり、臨済宗の高僧と交流があった当時の教養人、なかでもお茶の宗匠はその道具に黒柿を取り入れていき、茶の湯文化の発展と共に、黒柿が銘木として建材、茶道具として価値を高めていきます。

【黒柿の杢の種類】

孔雀杢 孔雀杢 網目杢 網目杢 縞杢 縞杢

◆孔雀杢(くじゃくもく)

黒柿にのみ入る杢とされており、孔雀杢入りの黒柿は最高級品とされています。 孔雀杢が現れる確率は、2~3万本に1本と言われるほど希少です。 孔雀の羽根の様に、小さな楕円が連なり、小さいながらも力強い色調が類似していることが名称の由来です。

◆網目杢(あみめもく)

心材に現れる杢で、木取りの角度によっては孔雀杢とも呼ばれます。 放射状の網の様に見えることから、その名が付きました。 こちらも孔雀杢同様に、この杢が出る確率は2~3万本に1本と言われています。

◆縞杢(しまもく)

黒柿に一般的に見られる杢で、文字通り縞模様が特徴です。

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